あまりにも分かり辛い世界観だろうということで、ここに説明を。


    
本作のヒロイン。九つの尾を持つ女狐。普段は、耳と尾を残し、人の形をしている。その昔、太陽神・天照大御神によって天罰を受けるも、人間の手によって救われてから悪行三昧の日々から一転、山奥の廃れた神社で隠居中。が、稀に人里に下りてきては人間達に悪戯をして暇潰しをしている。主に共犯は政宗。好物は油揚げ。狐なので、人間だろうと妖怪だろうと、誘惑するのが得手。

    毛利元就
幼名、松寿丸。幼少編は八歳、成人編では二十歳。陰陽師の家系で、一族からは数十年に一度の逸材だと期待を一身に受ける。が、高度な術を使うと、体力の無さが災いして気絶することがある。政宗が嫌い。元親も嫌い。幸村と慶次は幼馴染のようなもの。でも五月蝿いから嫌い。好物は餅。実はすごく不器用で、妖怪退治の際にうっかり懐の魔除けの札を破いてしまうことがあるとか。力を込めすぎて、采配の柄を折ってしまったこともあるらしい。

    政宗
鴉天狗。普段は、翼を残し、人の形をしている。妖怪達の徒党の首領(本人及び部下達曰く、"筆頭")。とは昔からの馴染み。の神社に、突然現れて消える神出鬼没な人物。しかし、最近は自身の部下である小十郎の小言が嫌で、帰れずにいる。(野菜?Ha! そんなもん俺には必要ねえ!) 兎に角好奇心が旺盛で、特に人間のものに興味が有るらしく、たびたび神隠しという名の誘拐をしては「教えてもらっている」らしい。その影響で、人間の料理が趣味。いつか幸村を屈服させてみせると意気込んでいる。

    元親
鬼。人の中に紛れ込む時は、完全な人間の姿となる。鬼ヶ島に住む妖怪達の首領(本人及び部下達曰く、"アニキ")。とは昔からの馴染み。妖怪達からお宝を頂戴するのが趣味で、数百年間分の宝を溜め込んでいたが、桃太郎と名乗る者らに奪われてしまった為、手元に残ったのは僅か二割程度。好物は肉。自分で漁に出掛けて魚を釣るのも好き。ちなみに、漁の間は人間の姿なので、地元の人との交流もある。線が細い上に体力の無い元就が少し気がかり。肉を勧めるも叩き落とされている。

    真田幸村
幼名、弁丸。幼少編は五歳、成人編では十七歳。武田信玄が和尚を勤める寺の僧侶。熱い性格で、何事にも一生懸命。時には冷静になったりする。が、純粋かつ初心なので、にからかわれ紅潮することもしばしば。昔はよく遊んでくれた元就が段々と冷たくなっていくのを感じてはいるが、あまり気にしていない。好物は兎に角甘味。本当は、食事を全て甘味にしたい位だが、過去に実行して佐助により一週間甘味抜きの刑に処されたので諦めた模様。政宗をいつか退治してみせると意気込んでいる。

    佐助
化け猫(山猫とも言われる)。だいたいいつも幸村と共に行動している為、普段は完璧な人に化けている。真田家及び武田家に仕えている。契約主は武田信玄だが、真田幸村のお守りが主な役目。天敵は山犬。心配性で、苦労性。「そうだ、転職しよう」が最近の心の中での口癖。好物は、元親から送られてくる魚。焼き魚にするとたまらないらしい。でも幸村の食べ方が汚いので、教えるのに一苦労。しかも折角教えたのに一晩で忘れられる。なのであまり食べられない。

    前田慶次
幼名、宗兵衛。幼少編は六歳、成人編では十八歳。前田利家が和尚を勤める寺の僧侶。だが、ほぼ年中家出中。夢吉という幼い猿の容姿をした妖怪と契約している。とは山中で迷子中に偶然出遇った。基本的に好き嫌いが無い。恋や喧嘩が大好き。服装が僧侶とは思えないような派手な着物ばかり。所謂、傾奇者。




100515//内容ほぼ改訂
091216//執筆